2016年1月25日月曜日

ASKAブログで明らかになった芸能人を餌食にするヤクザの狡猾さ

ASKAの錯乱ブログで明らかになった闇社会”芸能人籠絡術”の衝撃

2016.01.16 08:00



錯乱した文章がクスリの怖さを再認識させた。2014年9月に覚せい剤取締法違反の罪などで懲役3年、執行猶予4年の判決を受けた「CHAGE and ASKA」のASKA(57)。堕ちたトップアーティストが1月9日、突如公開したブログが物議を醸している。

「みなさん、お久しぶりです。ASKAです」

こんな書き出しで始まるブログは、本のような章立てとなっている。

「体が軽くなってフワフワとして行く。衝撃的だった」

ブログには有名アーティストがクスリに溺れるまでの日々を赤裸々につづられている。

それによれば、ASKAとドラッグとの出会いは、1996年5月。ライブ出演のために英国を訪問した際、ロンドンのクラブで「エクスタシー」の異名を持つ合成麻薬「MDMA」を手にしたのだという。

そのときの様子はこう描かれている。

「何かが突然変わったのだ。体が軽くなってフワフワとして行く。それは衝撃的だった。脳に掛けてあった鎖が外れたのが分かったのだ」

さらに逮捕されるきっかけとなった覚醒剤のことを「冷たいの」と称し、使ったときの様子を「ゾクッとして髪の毛が逆立つ」「アイテムを得たように強気になった」と表現している。ブログには、2008年12月に自宅マンションで病死したタレント、飯島愛との交遊など、本人しか知り得ない〝秘密の暴露〟が随所に出てくる。

衝撃的な内容を含むブログの中で特に異彩を放っているのが、「盗聴」「盗撮」の被害を訴える下りだ。被害妄想的な書き込みは執拗に続き、最後には、「盗聴盗撮集団に告ぐ。私は、君たちがいちばん恐れていることを、この本の中では書かなかった(中略)最終警告だ」と謎のメッセージまで残している。

薬物の後遺症によるものなのか、心理的ストレスによるものか。いずれにしても常軌を逸したその内容はドラッグの恐ろしさをまざまざと映し出している。

その一方でブログは、芸能人の心の隙間に巧みにつけ込む反社会勢力の存在をも浮かび上がらせている。

ブログの中でASKAは2006年、札幌公演の際に「漁師」と名乗る身知らぬ人物を中学時代からの親友と勘違いして楽屋に招き入れている。そして、相手の熱心なアプローチに「私は、こういう押しに弱い」と戸惑いつつも、携帯電話でやり取りするまでに仲を深めていく。そこから破滅への道を踏み始めたようなのだ。

その後、言動などからこの人物が暴力団関係者であることが判明したが、印象について「話は面白いし、気は優しいし、まぁただのよく言う芸能人好きなのかもしれない」とのんきにつづるなど、無警戒さが際立っている。

2010年には、「知り合いの力士に紹介された」という大阪で知り合った風俗店経営者に違法薬物の入手を依頼している。やがて、クスリの深みにはまっていくASKAは、札幌で知り合ったとする暴力団関係者からも「疲れの取れるヤツないかな?」などと覚醒剤を要求するように。最後には覚醒剤の吸引場面を盗撮されて恐喝被害に遭うハメに陥る。

そこから浮かび上がるのは芸能人を餌食にするヤクザの狡猾さだ。

「暴力団関係者やその周辺者の中には、クスリを芸能人をはめる道具として使う輩がいる。彼らは、近づいた相手の心の隙間に入り込むのが実にうまい。札幌公演で楽屋に入り込んでASKAに近づいた男も話術が巧みで相手に警戒心を抱かないように巧妙に立ち回っている。相手の信用を得るだけ得て、クスリを徐々に覚えさせる。そうしてクスリ漬けにした時点でバクッと食ってしまう」(捜査関係者)

弱みを握った後は、ターゲットの興業利権、歌唱印税、物販利権をシャブリ尽くすわけだ。ASKAもその毒牙にかかってしまったのか。

(取材・文/浅間三蔵)

参照元 : デイリーニュースオンライン


まだやめていないと疑われた「ASKA」長文ブログの被害妄想

2016年1月20日(水)5時10分配信



頭を胴から外し、脳を病院に預けて洗ったりしてもらえないか。川端康成著『山の音』で、初老の主人公がうそぶく。あたかも囚われの身となったごときその人の心模様を見るにつけ、この一節が浮かぶのである。9万5000字に垂(なんな)んとする長文ブログで、自身を追い詰める「悪の結社」との斬り結びを明かしたASKA(57)。そこには被害妄想が猖獗(しょうけつ)するばかりで、結果、まだ覚醒剤をやめていないと疑われるお粗末さなのだ。

2014年9月、覚醒剤取締法違反で有罪判決を受けてからというもの、沈黙してきたASKA。それが破られたのは去る9日夕方のことである。もっとも、この20章構成の文章は公開後すぐ削除され、いまは読むことができない。

「ASKAが家族の反対を押し切って、告白本の出版を計画しているという話が拡がっていました。かれこれ2週間ほど前のことです」

と言うのは、全国紙の社会部デスクである。

「彼に覚醒剤を譲り渡すなどして逮捕された者はかなりの数にのぼるので、警察当局も注目していたのです。で、今回の文面を読んだ彼らからは、“治療がうまくいってない”という指摘はもちろん、“また覚醒剤を始めたんじゃないか”と疑う声も聞こえてきました」

ブログでは、初めて麻薬を使用した日のことや逮捕時の様子、愛人(オンナ)とのメールのやり取りなどが描写される。作り溜めた散文詩が挿入されるなか、ハイライトが「盗聴盗撮集団」との飽くなき戦いの記録である。

某日、気になるホームページを見つけたASKAは、

〈私が電話で喋ったことや行動したことが克明に書かれているのだ。「盗聴?」誰も信じようとはしない。誰かに監視されている〉

と決めつける。やがて、

〈携帯を持っていると家族との会話まで公開されるようになった。携帯の前で、「オマエら、いい加減にしろ! 何が楽しいんだ!」と怒鳴ってみた。すると、「さあ、今日なんと神のお声を頂きました」と、ページに書いてくる始末〉

精神科医の片田珠美氏によると、

「自分が常に誰かから探られたり監視されたりしていると思い込むのは、『注察妄想』。また、見えない敵に襲われる恐怖から戦わなければならないと考えるのは『包囲襲来妄想』。これらは覚醒剤常用者によく見られます。ときには、統合失調症との鑑別診断が難しい場合もあります」

■一刻も早く
秘密結社と対峙しては、「決定的な証拠を手に入れてみせる」と忙しないASKA。が、その完璧主義が覚醒剤というぬかるみに自身を嵌らせたと訴えるのだ。

〈身体が急に楽になったのだ。二口、三口吸うと、どんどん楽になる。その日も、朝まで証拠集めをした〉

証拠獲得作業はクスリをやっている最中にも進めた。

〈私はパソコンの前でこれ見よがしに吸引をした。これで証拠が取れるなら良いと思ったからだ〉

結社側もすかさず反応し、

〈「今、ツコタ」と書き込まれた。ターボライターの音を聞いているのだ。「ツコタ」とは「使った」という意味である。「アイツは眠らずの薬を持ってるからなぁ」とも書き込まれる〉

再び片田氏の分析。

「仮に覚醒剤をやめたとしても、その後、一定の割合で残存症状が見られます。例えば、およそ40%の人に猜疑心の拡大など人格変化が、20%の人に幻聴などが、そして10%の人に被害妄想の症状が残ると言われている。ASKAさんのブログを拝見する限り、このすべてが揃ってしまっているようです」

いわば覚醒剤経験者が避けて通れぬ通過儀礼なのだ。

さらに悪いことに、

〈「盗聴盗撮」を口にしただけで杓子定規のように「精神病」とされてしまうことには大きな反発がある〉

〈集団に監視されているということで、精神は疲労していたが、精神力は人並み以上にあると信じている〉

などといった口ぶりから察すると、彼には病識が全くないようである。

「客観的な判断力や観察力が戻っているとは言い難く、重篤な症状にあると」(同)

したがって、

「一刻も早く精神科病院や薬物更生施設に入所し、治療を行なうことが必要。覚醒剤の服用というのは脳に不可逆的な変化を及ぼしてしまう。つまり一度手を出したら、そのあとやめたからと言って脳は元には戻らない。裏返して言えば、このASKAさんの姿こそ、覚醒剤がいかに恐ろしいものであるかを示しているのです」

最後に彼は、盗聴盗撮集団にこう告げるのだ。

〈君たちに時間を与えるつもりはない。この場で直ぐに止めることを強く要求する。これは最終警告だ〉

ところで、冒頭の主人公の言葉を受けた義理の娘はこう反応している。

「お父さま、お疲れなんでしょう」

声はASKAにも届くか。

「ワイド特集 大人たちの通過儀礼」より

「週刊新潮」2016年1月21日号 掲載

参照元 : デイリー新潮


・ASKAこと宮﨑重明氏(57)が2016.01.09(土)夜に公開したhatenablogのキャッシュです。

・ナンバーリング(1~20)のミスなどは修正してありますが、それ以外は原文ママです。

・togetterの仕様により、連続する複数の空白行は1つの空白行に圧縮されています。

・追記:その後、11日~13日にASKA氏が公開したとされるヤフーブログを収載しました。

ASKAのブログ(2016.01.09~13公開分/キャッシュ)




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