ラッパー「漢 aka GAMI」逮捕 なぜ「誰も驚かなかった」のか
2020/5/15(金) 6:00配信
「彼が逮捕されても、誰も驚いていないのは異常ですよ」(ヒップホップ関係者)
5月2日、人気ラッパーの「漢(かん) a.k.a. GAMI」こと川上国彦(41)が、乾燥大麻を所持したとして大麻取締法違反の疑いで警視庁戸塚署に現行犯逮捕された。だが、ファンの間では「なぜ今さら?」という話題で盛り上がっているという。
警視庁担当記者の解説。
「新宿区の路上で周囲を見回しながらウロウロしている漢の姿を見た警官が、何か後ろめたいところがあると踏んで職務質問した。すると、タバコの箱から1本だけタバコのようなものを取り出し、路上に捨てて踏み潰したため、署員は見逃さずに詰問。その残骸から大麻の陽性反応が出たようです。本人は『全く身に覚えがない』と否認している」
漢は日本のヒップホップ界を代表するラッパーの一人で、2002年には即興ラップの優劣を競う大会で優勝もしている。
「過去の薬物使用や暴力などの犯罪歴を主なテーマに、実体験に基づいたラップを発表してきた。何度も薬物事案で逮捕されている田代まさしとラップでコラボしたことも」(前出・関係者)
テレビ朝日の人気ラップ番組『フリースタイルダンジョン』では、若手ラッパーを迎え撃つ重鎮の一人として15年の放送開始時から出演。現在は審査員を務めている。だが、この番組からの逮捕者は2人目で、18年1月には司会進行をしていたラッパーのUZIも大麻で逮捕された。
漢が地上波の番組で仄めかしていたこと
警察庁によれば、昨年の大麻による検挙者は過去最多の4321人。中でも20歳未満が609人、20代が1950人と若年層の乱用傾向が続いている。そんな趨勢(すうせい)に乗るかのように、漢は大麻に関するラップを披露し続けていた。
長年のファンが明かす。
「地上波の番組にもかかわらず、『ガンジャ』など大麻の隠語を連発したり、大麻所持で逮捕された勝新太郎に触れながら自身の所持を仄めかしたりと、やりたい放題でした。過去にもクスリで酩酊しているような仲間がラップするビデオを販売したり、最近も大麻らしき物を吸引する様子をライブ配信したりしていたので、一貫はしてますが……」
15年に出版した自伝本には、薬物ビジネスへの関わりを匂わす記述もあった。
「『観葉植物』や『チョコレート』を扱う『ストリートビジネス』をしていると明かしており、ラッパーの間では観葉植物は大麻草、チョコは大麻樹脂、ビジネスは密輸・密売だろうと言われていた。ヒップホップ界とドラッグの親和性は非常に高いのです」(同前)
警視庁は大麻の入手ルートなどを詳しく調べている。
参照元 :
文集オンライン